SPICE RECIPE

#10

紺野真シェフ
SPICE RECIPES VOL.4

鶏胸肉のスパイスソテー
by 「Orby」「uguisu」「organ」紺野真

スパイスとも親和性が高いフレンチ料理の定番のひとつ<鶏胸肉のスパイスソテー>。
5種のスパイスとバターがソースになった香り高い一品。本来は鴨肉で作るところ、今回は家庭用にアレンジ。


<材料>
鶏胸肉 1枚(200〜250g)
GABAN® コリアンダー〈ホール〉 3g
GABAN® クミン〈ホール〉 1g
GABAN® クローブ〈ホール〉 0.5g
GABAN® カルダモン〈ホール〉 4粒
GABAN®ブラックペパー〈ホール〉 1 g
サラダ油 大さじ1
無塩バター 50g
塩 適量
*スパイスはパウダーでも代用可

〜付け合わせの野菜〜(お好みで)
にんじん 適量
ほうれん草 適量
レモン汁 適量

<作り方>
1.鶏胸肉の水分をペーパーで拭き取り、塩を振る。にんじんは皮むき、食べやすい大きさに切る。コリアンダーとクミン、クローブはミルで細かく挽き、カルダモンは殻から種を取り出す。

2.フライパンにサラダ油をひき、鶏胸肉の皮面を下にして弱火にかける。にんじんはフライパンの空いているスペースに置き、塩を振る。挽いた①のスパイスとカルダモンの種、ペッパーミルで挽いたブラックぺパーを鶏胸肉に振りかける。

3.バターを加えて、弱火で加熱する。フライパンの中の泡立っているバターをスプーンですくって鶏胸肉に回しかけ、上面からも火を入れる。

4.皮面がきつね色に色づいたら、鶏胸肉とにんじんを返し、同様にバターをすくって鶏胸肉に回しかける。

5.バターが香ばしいきつね色に色づいてきたら、鶏胸肉とにんじんを取り出す。鶏胸肉はアルミホイルで包み、休ませる。

6.ほうれん草を⑤のフライパンに加えて塩を振り、さっとソテーし、レモン汁を搾りかける。

7.盛り付ける。
フライパンの中のソースを温め、スプーンですくって皿に流す。鶏肉を切り分け、断面に軽く塩を振り、付け合わせと一緒に盛り付けて完成。

<MEMO>
ポイントは“鶏肉の火入れ”。

おいしさをぐっと上級に。プロのひと手間

三軒茶屋「uguisu」、西荻窪「 organ」に続き、昨年11月麻布台ヒルズにオープンした「Orby」のヘッドシェフを務める紺野真さん。〈鶏肉のスパイスソテー〉をスパイスで本格的に仕上げるコツを紹介します。

▼使用するスパイス
GABAN® コリアンダー〈ホール〉
GABAN® クミン〈ホール〉
GABAN® クローブ〈ホール〉
GABAN® カルダモン〈ホール〉
GABAN® ブラックペパー〈ホール〉

POINT.1  

【肉は常温に戻してから焼く】

レシピのポイント1

材料を準備している間、肉は冷蔵庫から取り出して室温に戻しておくことで、肉の表面と内側の温度差がなくなり、火が均一に通る。

POINT.2  

【肉の厚さで塩・火加減を調整する】

レシピのポイント2

鶏胸肉の厚い部分には、塩を気持ち強めに振る。また火入れの際、薄い部分には折りたたんだアルミホイルを下に敷き、火が入りすぎないようにする。

POINT.3  

【バターを回しかけて、鶏胸肉に火を入れる】

レシピのポイント3

鶏胸肉にバターを回しかけることを「アロゼ」という。バターとスパイスの風味が鶏肉全体に纏い、上面からもしっとりと柔らかく火が入る。特に肉の厚い部分に火が入るように集中的にバターを回しかけると良い。

POINT.4  

【肉を休ませる】

レシピのポイント4

フライパンから取り出してアルミホイルで鶏胸肉を包み、温かい場所で休ませると、肉の中に肉汁が留まりしっとりとした仕上がりに。(肉をカットした際に火が充分通っていなければ、再加熱してください)

教えてくれた人

紺野 真

「uguisu」「organ」店主、「Orby」ヘッドシェフ

2005年三軒茶屋にワインビストロ「uguisu」をオープン後、西荻窪に「organ」を開店。2023年11月には麻布台ヒルズに構える「Orby」のヘッドシェフとして抜擢。