SPICE RECIPE

#48

黒澤功一シェフ
SPICE RECIPES VOL.15

ココナッツフィッシュカレー
by 「Kalpasi」黒澤功一

魚をよく食べる南インドケララ地方で定番の食べられるカレー。ケララ地方のカレーはココナッツミルクを使うものが多い。辛味はブラックペッパーのみなのでクリーミーでマイルドな味わい。今回は春にかけて旬を迎える鰆で作ったフィッシュカレーを教えてもらいました。ターメリックとココナッツミルクによる鮮やかなイエローが食欲をそそるカレーです。


<材料>3〜4人分
鰆 300g(他の魚でもOK。骨は抜いておく)
塩 2g
ターメリック 2gで15分程マリネしておく
サラダ油 45ml

〜ホールスパイス〜
GABAN® マスタードシード 小さじ1
GABAN® シナモン(カシア)〈ホール〉 5g
GABAN® カルダモン〈ホール〉(中の種のみ) 4個分

玉ねぎ 150g(みじん切り)
おろしにんにく 大さじ1
おろし生姜 大さじ1
無塩トマトジュース 50g
無糖ヨーグルト 50g

〜パウダースパイス〜
GABAN® ターメリック〈パウダー〉 小さじ1/2
GABAN® パプリカ〈パウダー〉 小さじ1/2
GABAN® ブラックペパー〈パウダー〉 小さじ1/2
GABAN® コリアンダー〈パウダー〉 大さじ1/2

塩 4g
レモン汁 20ml
ココナッツミルク 400ml
GABAN® 香菜(パクチー)〈ホール〉

<作り方>
1.鰆に塩とターメリックをもみこみ、15分ほどおいてマリネする。

2.サラダ油に<ホールスパイス>を入れて火をつける。マスタードがパチパチと弾けてきたら玉ねぎを中火で炒める。

3.玉ねぎが色づいてきたらにんにく・生姜を入れて弱火で1分ほど炒める。

4.トマトジュース、無糖のヨーグルトを入れてふつふつと沸騰したら、パウダースパイス、塩を入れて炒める。

5.ココナッツミルクとレモン汁の半量(10ml)を入れて中火にし、再び沸騰させる。

6.マリネしておいた鰆の切り身を入れて、5分ほど煮込む。

7.火を止めて、仕上げにレモン汁を入れる。

8.器に盛り付けて、香菜(パクチー)を振る。

<MEMO>
鰆のほか、鯖や鯵、さんまなど、脂がのってる青魚ならなんでもOK。骨を抜いておくと食べやすい。

レシピをもっとおいしく。プロのひと手間

2015年に間借り営業からスタートし、2016年に世田谷区経堂「Kalpasi」をオープンした黒澤シェフ。スパイスカレーのほか、ジェラートやラーメン、小皿料理などさまざまな業態でスパイスの可能性を提案している。おまかせメニュー1択で営業する経堂の「Kalpasi」は不定期営業ということもあり、スパイスカレー界きっての予約困難店となっている。インドを中心に巡ったカレーを学ぶ旅のなかで、特に影響を受けたのが南インド。今回は南インドの定番でもある〈ココナッツフィッシュカレー〉のレシピを提案いただきました。より本格的に仕上げるコツを紹介します。

▼使用するスパイス
GABAN® シナモン(カシア)〈ホール〉
GABAN® カルダモン〈ホール〉
GABAN® マスタードシード
GABAN® ターメリック〈パウダー〉
GABAN® コリアンダー〈パウダー〉
GABAN® ブラックペパー〈パウダー〉
GABAN® パプリカ〈パウダー〉
GABAN® 香菜(パクチー)

POINT.1 

【魚に塩とターメリックをもみこみマリネする

ポイント1

ターメリックでマリネすることで魚に味が染み込むのと生臭さをマスキングする効果がある。時間を置き過ぎると水分が出てしまうので15分くらいが目安。ターメリックがココナッツミルクに溶け出すことで、鮮やかな黄色のカレーになる。

POINT.2 

【レモン汁は2回に分けて入れる】

ポイント2

南インドのフィッシュカレーは、ココナッツミルクを使うのが定番で、もったり感を引き締めるための酸味をプラスすることが多い。現地ではタマリンドを使うこともあるが、今回のレシピではレモン汁を使用。ココナッツミルクと同時に入れることで全体にフレーバーを馴染ませ、さらに仕上げに入れることでフレッシュ感が出る。

POINT.3

【煮込みすぎない】

ポイント3

南インドのカレーは、マトンなど煮込んで柔らかくする必要があるもの以外は煮込みすぎず、さらっとした濃度のものが多い。魚は煮込みすぎると崩れたり、固くなってしまうので、中に火が通る程度でOK。

教えてくれた人

黒澤功一

「Kalpasi」シェフオーナー

1978年静岡県生まれ。25歳で川崎のシェアハウスに同居していたスリランカ人やネパール人が作るカレーのおいしさにハマり、スパイスカレーに開眼。
飲食店経験は一切なく、現地で習得した南インドの料理を中心に独学でカレー作りを学び、"おまかせメニュー1択"という新たなスタイルで、スパイスカレーの世界に革新をもたらしている。下北沢2店舗を含む3店舗で、さまざまなスパイスの魅力・可能性を追求している。