PROFESSIONAL POINT

#16

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プロが教えるスパイスづかい
「spicy curry 魯珈」齋藤絵理

連日、大行列の人気カレー店「spicy curry 魯珈」で、厨房に立ち、カレーを提供しながらカレー愛を語ってくれる齋藤絵理さん。無類のカレー好き、辛いもの好きでもあるが、「目指しているのは、おいしくて辛いカレー」と語る。

「ただ辛いはすぐ作れるけど、やっぱりおいしくなくちゃ。辛さの中に中毒性のあるうまみが大切。そのためにはスパイスで多方面の辛さを作り、野菜や具材でうまみを出す。スパイスは多ければ多いほどいいわけではなくて、香り、辛さ、コクなどスパイスの特徴を見てバランスよく組み合わせることが大事なんです。」

SPICE

齋藤絵理シェフのスパイス使い

齋藤絵理シェフのスパイス使い

「スパイスには香りのスパイス、風味のスパイス、辛さのスパイスなど個性があります。スパイスで多方面の辛さを作り出すために、ふだんは5種くらいを組み合わせています。そこに野菜や具材でうまみを足すと辛くておいしいカレーになるんです。スパイスは多ければ多いほどいいわけではなくて、スパイスの特徴を見てバランスよく組み合わせることも大切です」

STORAGE

ディスプレイしながら、毎日フル活用

ディスプレイと収納を兼ねる収納

・お店の顔になるよう見える場所にディスプレイ
・毎日使って、毎日補充

「カウンターのお客さんからも見え、調理中も使いやすい場所にスパイス棚を設置しています。常時40種類くらいのスパイスをストックしていて、棚に乗せられない分はバックヤードにも置いてあります。毎日、大量に使うので、毎日補充しながら使ってます」

常備スパイス

クローブ・クミンシード・クミンパウダー・コリアンダーパウダー・ターメリック・カイエンペパー

常備スパイス

「一番好きなスパイスはクローブ。うちのレギュラーカレーのほとんどに入っています。カレーらしさを出すためのスパイスを1つと言われたらクミンシード。スパイスの女王カルダモンも重要な存在です。ターメリック、コリアンダーシード、カイエンペパーもカレーには欠かせません。好きだからといって何でもかんでも入れるのではなくて、おいしくなるバランスや相性を考えています。それがカレーの楽しいところでもあります」

教えてくれた人

齋藤絵理

「spicy curry 魯珈」店主

東京・八重洲の名店「エリックサウス」にて7年間の修行ののちに、2016年に大久保に魯珈をオープン。開店わずか2年で名店の仲間入りを果たす。カレー店を経営する傍ら、コンビニ商品や大手スーパー取り扱いのレトルト商品の監修も手掛けるカレー業界が生んだスパイスの女神。