PROFESSIONAL POINT
プロが教えるスパイスづかい
「Ramen Break Beats」柳瀬拓郎
イタリアン、フレンチ、日本料理の経験を経て、2022年に東京・目黒区で「Ramen Break Beats」をオープンした柳瀬拓郎シェフ。故郷・九州の食材を生かした、澄んだスープと美しい麺線の淡麗ラーメンで注目を集め、「ミシュランガイド東京」に2024年から3年連続で掲載という実力派。ラーメンは独学で研究したという異色の経歴を持つ。
普段ラーメンにスパイスを多用することは少ないが、自宅やまかないでは、ルウを使わずスパイスからカレーをつくることも。シナモンやカルダモンなど、一つのスパイスを主役に組み立て、その香りや個性を探ってきた。ジャンルにとらわれず、日々積み重ねてきた感覚が、柳瀬シェフならではの味づくりにつながっている。
SPICE
柳瀬拓郎さんのスパイス使い
「スパイスは、前に出しすぎないほうが好きなんです。素材の味を邪魔せず、味を整えるような使い方というか。今回の塩ラーメンでも、ハーブやブラックペッパーは香りのアクセントとして入れています。メキシカンっぽい料理でも、まずはトマトや肉の旨みがあって、その上にチリやクミンで高揚感を足していくイメージ。スパイスは、高温の油で一気に炒めると香りが立ちやすいです」
常備スパイス
パプリカ
「パプリカは、結構常備していますね。赤い色がきれいに出るので、料理に振ると一気に雰囲気が出るんですよ。チリ系みたいに刺激を前に出さずに、見た目としても映えるし、辛さがほぼないので使いやすい。特に限定ラーメンをやる時は、季節感やテーマに合わせて使うことが多いです。」
RAMEN & PEPPER
ブラックペパーの使い分け
「ブラックペパーは、動物系のスープと相性がいいと思います。鶏や豚、牛の旨みを引き立ててくれる。ホワイトペパーは、透明なスープみたいに見た目を崩したくない時に使います。また粒の大きさでも役割は変わります。ホールはスープに入れて、液体にゆっくり香りを移したい時。あらびきは、風味を強く効かせたい時に。パウダーは、肉や魚のソテーみたいに、素材の味を邪魔せず、さりげなく風味を加えたい時に使いやすいですね」